妊娠初期の注意事項
妊娠はけして病気ではありません。ですので、過剰な心配をしすぎることはありません。
しかし、16週に入り、胎盤なども完成したいわゆる安定期にはいるまではまだまだ不安定な時期ではあります。
普段よりは負担がかかった状態と考えていただき、けして無理はしないようにしましょう。
食事 | 生肉(トキソプラズマ感染症)はできれば避けましょう。水銀を含む可能性のある魚(くじら、金目だいなど)や脂溶性ビタミン(A,D,E,K)などは過剰にはとらないでください。 |
薬 | 種類によりますので、医師に確認してください。(安全に使える薬ももちろんあります) |
タバコ | 受動喫煙も含み、ニコチンが血管を収縮させることにより胎盤への血流が減少して小柄なあかちゃんになることがありますので、できるだけ避けてください。 |
アルコール | 過剰な摂取により胎児アルコール症候群をおこします。 |
セックス | 出血や痛みなどがあるときは避けましょう。 |
運転 | 車に乗ること自体は、移動方法として他の手段よりからだに楽であればよいのですが、妊娠中は血圧の変動や気分不良で突然めまいがしたりすることがありますので可能であれば他の人に運転してもらうほうがよいでしょう。 また、突発の事故などに備えて、助手席を避け、後ろの席に乗るほうがより安全な可能性が上昇するでしょう。 |
飛行機 | 飛行機により、胎児の奇形の率が上昇するということは今のところいわれていませんが、長時間同じ姿勢をとらないといけないことがあり、腹部に負担がかかるようであれば避けたほうが賢明でしょう。 |
自転車 | 移動方法として楽であればひとつの手段ですが、やはり事故などが心配ではあります。 |
仕事 | 正常な経過の妊娠においては病気ではないので、妊娠という理由で仕事を休むことはできません。ただし、仕事の内容や程度により、勤務内容を事業主と相談することは可能です。 |
ヘアカラー、パーマ | 胎児への奇形という影響は現在特に指摘されていませんが、飛行機などと同じでやはり長時間同じ姿勢をとることが場合によってはよくないこともあります。 |
他科受診(内科や歯科など) | 必要に応じて受診してください。ただし、受診のときにはかならず母子手帳を持参され(あるいは妊娠週数などをはっきり伝えてください)、処方薬などを相談してください。 |
運動 | 激しい運動(テニスやバスケ、バレーボールなどといったような)で特におなかに力がかかるようなものは控えましょう。 |
簡単に書いてみました。
また、妊娠初期の体の調子は、生理直前の状態とよく似ており、眠かったり、だるかったり、なんとなく熱っぽかったり、腸がはって便秘気味になったりということがよくみられます。
また子宮が少しづつ大きくなっていくために、軽い生理痛のようなことがたまにあります。この痛みはたまにおこり、休んですぐに消えるのであればまずご心配いらないことが多いですが、1時間に何度もおこったり休んでも治らないといった場合には受診が必要となることもあります。
妊娠初期はまだまだ不安定であり、あかちゃんの体の基本が作られていく大切な時期でもあります。
もちろん、注意は必要ですが、過剰な心配もまた体にも、そしてあかちゃんにもによくありません。
皆様がゆったりした気分でこの大切な時期をすごされればよいなと考えています。